旦那が高血圧だから減塩食に切り替えなくちゃ・・
TVで日本人は塩分の摂りすぎだって聞いたけど・・
減塩を始める方には、様々な理由があります。
「減塩」と聞いても、食事の塩分を減らすことくらいしか思い浮かびません・・
今回は、これから減塩生活を始める方に向けて、ぜひ知っておいて欲しい情報を集めました。
減塩の基礎知識をしっかり身に付けて、健康的な生活を取り戻しましょう!
あなたが減塩を始める理由は何?
みんな、どんな理由で減塩を始めるんだろう?
人によって減塩を始める理由はさまざまです。
ほとんどの方が、健康への気遣いや、病気の診断を受けてからスタートしているようですよ。
【病的要因】
- 血圧が高め
- 心臓病
- 肝臓病
- 腎臓病
- 心筋梗塞
- 生活習慣病
【その他の要因】
- 美容
- ダイエット
- むくみ予防
- 健康維持
減塩を始める大多数の方が、病的要因でお医者様などに指摘された事がきっかけとなっているようです。
しかし近年では、ダイエットや美容・むくみケアなどの為に減塩を行っている女性が、徐々に増えていると言われています。
え~!塩分ってむくみにも関係してるんですか?
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、その濃度を薄めようと体が水分を溜め込んでしまいます。
外食や飲み会の次の日は、特に要注意ですね。
1日に摂れる食塩相当量の基準(世界と日本)
男性 | 女性 | |
---|---|---|
世界(WHO 世界保険機関) | 5g | 5g |
日本(厚生労働省) | 8g | 7g |
WHOの定める1日の塩分摂取推奨量5gに対し、日本人は男性8g・女性は7gと推奨値が高めに設定されています。
なぜ日本人だけ、塩分摂取推奨量が高いの?
日本は他国に比べて、もともと塩分の摂取量が多い食文化なんです。
日本人の1日における平均塩分摂取量をご存知でしょうか?
厚生労働省の定める塩分摂取推奨量が男性8g・女性7gなのに対し、日本人の多くはその量をはるかに超えた塩分量を摂取しています。
日本人が塩分過多な理由 | ヘルシーな和食に潜む罠
世界的にもヘルシーで健康的なイメージが強い「和食」。
「健康維持には和食が良い」とされる風潮もある中、なぜ日本人が塩分過多傾向にあるのでしょうか?
国立研究開発法人の調査では、日本人の塩分摂取源食品ランキングを公表しています。
ランキングのトップは、手軽に食べられるインスタント食品ですね。
そのほかは、日本の食文化を代表するお漬物をはじめとした、塩を使った保存食が大半を占めています。
また現代の日本では、
- ファーストフード店や外食産業の増加
- 加工食品の発展
- 食の欧米化
これらの傾向がより強まり、日本人が塩分を摂取する機会がさらに増えたと考えられます。
普通の食事を摂っているつもりでも、定められた塩分量を超している場合があることを忘れないでくださいね。
それを聞いて私、こわくなってきちゃいました…
でも減塩って、難しそうです。何から始めれば良いですか?
自分の1日の塩分摂取量を知ろう
まずは、「自分が毎日どれだけの塩分を摂取しているのか」を把握することから始めてみましょう!
自分の摂取塩分量を把握し、厚生労働省もしくはWHOの1日の塩分摂取量と比較してみると、「自分がどれだけ塩分を摂りすぎているのか」ということに気付けると思います。
塩分摂取量を自分で調べる方法を、いくつかご紹介します。
- 自宅で食事を作る際は、塩分計で塩分を計れます。
- コンビニやスーパーで買ったものは「食塩相当量」か「ナトリウム」で塩分量を見ます。ナトリウムを食塩相当量に換算する方法はコチラ→
- 外食した場合は、インターネットで検索すると塩分量が調べられます。
減塩健康Lifeの公式Twitterアカウントでも、食べ物の塩分量をご紹介していますよ。
ぜひ参考にしてみて下さいね。
塩分過多な日本人は、食事の「当たり前」を見直す必要があります
塩分過多になりがちな私たち日本人は、食事の「当たり前」を見直す必要があります。
例えば、日本人の塩分摂取源食品ランキングでも3位になっていた「梅干し」。
丸ごと1粒食べるのが”当たり前”ですが、食べる量を半分にすると約1gの減塩になります。
「たった1g?」と思う方もいるかと思いますが、WHOの1日の塩分摂取量5gを考えると1gでも大きな減塩になります。
ほんのちょっとの工夫が、減塩に大きく影響するんですね。
コロッケにかけるソースやサラダにかけるドレッシング、お刺身にかける醤油なんかも、これからは少なめを意識してみます♪
塩分摂りすぎ簡単チェック
塩分摂りすぎ簡単チェックです。
自分に当てはまる項目の数を数えましょう。
- 週に2回以上外食をする
- スーパーの惣菜や缶詰、レトルト食品をよく食べる
- お酒をよく飲む
- 毎日味噌汁を飲む
- 白ごはんにご飯の友が欠かせない
- 焼き魚や刺し身には気にせずたっぷり醤油を付ける
- よく喉が渇く
- ラーメンなどの汁物はスープを全部飲む
- 日頃から塩分を気にした事が無い
- 薄味より濃い味が好き
1個以上当てはまった方は塩分摂りすぎ注意、5個以上当てはまった方は塩分過剰摂取の可能性が高いので厳重注意です!
塩分過剰摂取のデメリット
塩分過剰摂取のデメリットは以下の通りです。
- 高血圧
- 動脈硬化
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 腎臓疾患
- メタボリックシンドローム
塩分を摂りすぎると、これら生活習慣病を患ってしまう可能性が高まります。
塩分の摂り過ぎは、若い女性の大敵である「むくみ」の原因にもなってしまうので、注意してくださいね。
摂りすぎている感じたら?
「最近ちょっと、塩分を摂りすぎているな…」
と感じた時は、以下の方法で対処してみましょう。
- カリウムを摂取する
- 水をこまめに飲む
- 運動で汗を流す
減塩調味料で簡単減塩生活スタート
減塩食って、味が薄くて美味しくないって聞いたわ。
実際に、高血圧になった約9割の方が、減塩食に物足りなさを感じているようです。
そんな時は『減塩調味料』を上手に活用してみてみましょう♪
醤油、味噌、ソース、ケチャップ、マヨネーズなど、日常使いしたい調味料は、ほぼ減塩タイプで揃えられます。
減塩調味料のほとんどが、従来品の30%以上減塩されていますよ♪
量を使いすぎなければ、手軽に食事の塩分量を抑えることができてオススメです。
減塩食作りを始める方は、まず「減塩タイプ」もしくは「無塩タイプ」の調味料へ切り替えることから、スタートしてみましょう。
減塩のコツ
減塩食作りを始めるにあたって、知っておきたい『減塩のコツ』をまとめました。
- だしや旨味のある食材を使用する
- 酸味、辛味、香味などスパイスを上手に使う
- 加工品、塩蔵品は調味料として活用
- パンや麺を控えご飯を食べる
- 食卓に調味料は置かない
- 調理の際は塩分量を計る
- 味噌汁などの汁物を減らす
- 味付けは表面にする
減塩レシピを参考にしよう
毎日の献立を決める際には、減塩レシピを参考にしてみましょう♪
自分で塩分を計算して献立を考えるのは、大変な苦労です。
塩分量が明示してあるレシピを参考にすれば、ストレス軽減につながりますよ。
また、『宅配減塩弁当サービス』の利用もオススメです。
ほかのご家族の食事と別に減塩食を用意する手間が省けるうえ、献立や味付けのヒントが得られますよ♪
週に何食かだけ宅配減塩弁当に切り替えてみるなど、ライフスタイルに応じた活用法を試してみてくださいね。
減塩を成功させる為に・・
減塩を成功させるコツってありますか?
1番は『減塩食・薄味に慣れる』という事だと思います。
その次に大切なのは、「自分が摂取した塩分量を把握する」ことです。
薄味に慣れてしまえば、たまに外食したり飲みに行った時に、いかに“塩分が高い食事を平然としていたのか”が身にしみて分かる事でしょう。
いずれにしても大事な事は「減塩の意識」と「継続」と言えます。
考え方を変え、日本人が日常でいかに塩分を摂取しているかを自覚した時に減塩への意欲が高まると思います。
味噌汁は高血圧に対して実際はどうなのか
味噌汁は味噌の塩分が高いので、一般的に高血圧の方にはNGというイメージがあります。
しかし、日本高血圧学会の発表によると、味噌汁は身体に良い影響を与えるというものでした。
全体の食塩摂取量に対して、味噌汁の寄与する割合はわずか2%。調味料・香辛料が14%であるのに対して、味噌汁の塩分が与える影響はわずかだということが示されたといいます。
さらに、1日1杯程度の味噌汁のある食生活が、血管年齢を10歳程度改善する傾向が確認できたというのです
塩分を多く含む食品
日本人の塩分過多の要因として、レトルト食品や加工品の存在が非常に大きいと言われています。
塩分摂取量の70%以上が、レトルト食品や加工品によるものだそうです。
ナトリウム(塩分)を多く含む食材の一例をご紹介します。
- 缶詰スープ
- 調味料やだし汁、ソースや醤油など
- 加工肉(スパムやウインナーなど)
- プロセスチーズ
- 冷凍食品
- ピザ
塩分が少ない食品
次に、塩分が少ない食品を紹介します。
- フルーツや野菜
- 塩を加えずに調理した全粒穀物
- 塩やマリネ液で味つけされていない、脂肪の少ないたんぱく質
- 豆類やマメ科の食材
- 低脂肪の乳製品
- ヘルシーな脂肪分
減塩の調味料などを使っていても、食品そのものに塩分が多いと意味がありません。
塩分が少ない健康的な食品を積極的に摂り入れ、効率的に減塩生活をしましょう。
食事から塩分を減らすには?
食事から塩分を減らす方法をご紹介します。
効率的に減塩を取り入れて”継続“を意識してみましょう。
栄養表示をよく読む
まず大事なのは“栄養表示を確認するクセをつける”という事です。
これを習慣化することで、摂取する塩分量をコントロールできるようになります。
ナトリウムを少しずつ減らしていく
徐々に塩分量を減らしながら、少しずつ薄味に慣れていきましょう。
ダイエットと同じで、急な減塩は継続できない理由の1つとなりえます。
一時的に減塩を徹底するよりも、無理なく長く継続することが、減塩効果を確実に得られる秘訣だと言えます。
レストランでは賢くふるまう
外食時には、調味料の量を自分でコントロールできるよう、
「ドレッシングは直接掛けずに別で貰えますか?」
と、スタッフの方に尋ねてみましょう。ソースなども同様です。
塩分過多になりがちな外食も、ちょっと勇気を振り絞ることで、塩分をセーブできます。
塩抜きで味付けをする
- 生ハーブ
- スパイス
- 柑橘類の果汁
- 生姜やにんにく
香りや風味の強い食材をうまく活用すると、塩を使わずに美味しい料理を作ることができます。
「そもそも塩を使わない」というシンプルな方法のため、一番効果があると言えるでしょう。
減塩食の調理法
- 重点的な味付けをする
- 新鮮な食品、季節の食品を活用する
- 香りや風味によって味付けする
- 旨味のある食品を使う
- 食塩を使用しなくてもよい料理法を選ぶ
- 調味で工夫する
- 加工食品の食塩含有量を知る
- すし飯、味付け飯、丼物の回数を控える
- 麺類のだし汁は残すようにする
- インスタント食品は控える
- 澄まし汁、スープ、味噌汁などは汁を少なくし具を多くする
- 漬物の量を減らす
- 外食の料理は定食など塩分調整のできるものを選ぶ。丼物は調整できない。
- しょうゆやソースはかけるより付けて食べる
県を挙げて減塩に取り組んだ例
減塩に関して、県が減塩を呼びかける動きも増えてきました。
脳血管疾患による死亡率が全国1位の秋田県をはじめ、東北などの寒い地域では、塩分摂取量が高い傾向にあると言われています。
これらの地域では、高血圧の予防として「減塩」を呼びかけるイベントが盛んに行われているのだとか。
富山県の入善町では、『突撃!隣のみそ汁調査隊』を結成して、「減塩いいね!」プロジェクトを展開しています。
近隣家庭を数か月に渡って訪問し、塩分チェックシートや塩分測定器を用いて、減塩の呼びかけを行ったようです。
日本高血圧学会と「減塩の日」について
特定非営利法人日本高血圧学会は日本高血圧協会をはじめ関連団体の賛同を得て毎月17日を「減塩の日」とすることを決定し、4月28日のプレスセミナーにて発表いたしました。
引用元:日本高血圧学会_減塩の日
日本高血圧学会は、2017年4月29日のプレスセミナーにて、毎月17日を「減塩の日」としました。
これまでは、5月17日を「高血圧の日」としていましたが、「減塩」をより身近に感じてもらうための施策なのかもしれませんね。