『食塩』には人間の食生活に欠かせないナトリウムが含まれています。
小学校や中学校の理科の実験で塩化ナトリウムという言葉を耳にしたと思いますが、なめてみると食塩とほとんど変わらない味がします。
今回はナトリウムと食塩の関係や違いについてまとめました。
栄養成分表のナトリウムって塩分の事?
小学校や中学校の理科の授業で耳にしたことがあるであろうナトリウムですが、塩分と思っている方がいらっしゃるのではないでしょうか?
実際ナトリウムとは、塩分に含まれる成分なんです。
なのでナトリウム=塩分あるいは食塩ではありません。
理科の実験の際に塩化ナトリウムを使用した事があると思いますが、塩化ナトリウムは化合物であり食塩とは少し違います。
食塩には他にもマグネシウムやミネラルなどの成分が含まれており、精製された塩の事を示しています。
理科の実験の際に先生から言われて塩化ナトリウムをなめた事があると思いますが、確かにしょっぱいですが食塩と味が微妙に違ったはずです。
ナトリウムは、どちらにも含まれていますが、『化合物』と『食塩』は含まれている成分に違いがあります。
スーパーなどで購入したものの成分表示に「ナトリウム」と表記があったら、食塩はどのくらい含まれているんですか?
そんな時は公式の計算式で計算する事で塩分量が算出されます。
また中学校で元素記号を習いますが、化学式を利用して塩化ナトリウムが化合物である事を証明できます。
ナトリウムは、イコール塩分ではないのです。
ナトリウムは成人の体内に約100g含まれている元素で、主に細胞の外側に存在しています。
ナトリウムは、人間にとって必要不可欠な成分である事も知っておきましょう。
ナトリウム量と食塩相当量の違いについて
ナトリウム量と食塩相当量の違いは下記の計算式でお分かり頂けるかと思います。
ナトリウム量(g)=ナトリウム量(mg)÷1,000
食塩量(g)=ナトリウム量(g)x2.5
スナック菓子などの袋に記載されている成分表を見ると、どれくらいの成分が含まれているかが分かります。
スナック菓子には、種類にもよりますが塩分が多く含まれている菓子もあり、食べ過ぎると病気になる可能性があります。
塩分と密接な関係があるのが腎臓です。腎臓で塩分を”ろ過”できるうちは良いのですが、きちんと排出できなくなると重い腎臓の病気にかかってしまうので注意しましょう。
ナトリウムの吸収と働き
ナトリウムの吸収と働きですが、ナトリウムは食塩に含まれている物と考えると分かりやすいです。
健康診断の際に、医師や保健師の方から「塩分は控えめにしましょう」と言われた事がありませんか?
ナトリウムは小腸で吸収された後、大部分が腎臓から尿中へ排出されます。体内のナトリウム量は腎臓で再吸収量の調節によって維持されています。
ナトリウムは塩分に含まれていますが、過剰に摂取してしまうと液量が増大し、高血圧になったりむくみを生じたりしてしまいます。
それじゃあ、ナトリウムはほとんど摂取しなくても良いの?
と思うかもしれません。
しかしナトリウムは、体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しているので大変重要な成分なんです。
塩分は毎日適度に摂取して、体内に溜まる事を防ぐ為に適度に運動をして、体外に排出するサイクルがきちんと出来ていれば問題ありません。
毎日バランスのとれた食生活とウォーキングなどの有酸素運動を行うことで、ナトリウムの体内吸収を正常に行うことができます。
ナトリウムの表示について
ナトリウムの成分表示にはいろいろな決まりがあります。ここではナトリウムの表示方法についてご紹介します。
ナトリウム表示のルール
ナトリウムの表示のルールが変わった事をご存知でしょうか?
みなさんの身近で見かける物でいえば、清涼飲料水のパッケージでナトリウムを確認する事ができます。
最近「ナトリウム」という表示から「食塩相当量」に変わっている商品を見ることができます。
その理由は、ナトリウムは食塩以外にも「牛乳」や「果汁」などにも含まれている成分だからです。
食塩を使用していなくてもナトリウムが含まれる商品があるから、できるだけ成分を明確にする為に表示を変更するようになったようです。
今後は、原材料として食塩を使用していなくても、「食塩相当量」は表示する事になります。こうした新しい食品表示基準に則った表示については、2020年(令和2年)3月31日までに対応しなければなりません。
強調表示について
食品の成分表を見てみるとナトリウムに限らず、何種類か成分が記載されている中に1つあるいは複数強調表示(大きく書かれていたり・太字で書かれていたり)になっています。
なぜかというと病気にかかっていて医師から過剰あるいは、できるだけ控えた方が良い成分を確認しながら食生活を行う人や、自主的に含まれている成分に気を付けながら食事をしたい方などに分かりやすくする為です。
強調表示されている成分は、その商品の中でもっとも多く含まれていたり、現代社会では多い塩分のとりすぎに注意する為に食塩相当量のグラム数を明確にして注意を促しているのです。
まとめ
ナトリウムは塩分に含まれる成分であって食塩とは別の物だという事は、分かっていただけたでしょうか?
確かにナトリウムは摂取しすぎは良くないのですが、人間には必要な成分です。
たくさんは必要ありませんが、毎日、適量であれば摂取した方がよい成分です。
しかし、過剰に摂取してしまい体内に蓄積してしまうと腎臓病にかかったり、高血圧になったり治りにくい生活習慣病になりやすいです。
最近では、食品のパッケージに含まれている塩分量の記載があるので、気を付けながら購入することをおすすめします。
ナトリウム量と食塩相当量は計算式であらわす事ができます。
現代社会は、運動不足の人が多いと言われています。
病気にかかっている人はもちろんですが、健康な人でも気を付けないと病気になると言われています。
食事が欧米化しているのが原因とも言われているのも原因のひとつです。
普段の食生活では野菜や魚を中心に摂取した方が日本人には良いと言われています。
また料理方法も油を使用するのではなく蒸し物などにして、できるだけカロリーオーバーにならない事も大切です。
塩分ばかり気にするのは分かりますが、毎日適度な運動を行う事によって体内の吸収や働きは良くなります。