食品や飲料水に表示されている「ナトリウム」
ナトリウムと食塩相当量の違いは?
そんな疑問を分かりやすくまとめてみました。
また、ナトリウムから食塩相当量を算出する方法もご紹介します。
食塩相当量とナトリウムについて
食塩相当量とナトリウムの違いが分かりますか?
食塩、すなわち一般的に料理で使用されている「塩」は、ナトリウムと塩素からできています。
ナトリウムという物質は「塩の一部」なんです。
そして「食塩相当量」というのは、食品に含まれるナトリウムを食塩の量に表した値となります。
ナトリウムを食塩相当量に換算する計算式について
ナトリウムを食塩相当量に換算する計算式は下の通りです。
食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54 ÷ 1,000
覚えにくいな~・・
お店でナトリウムを見てさっと計算できる計算式ではありませんね・・
そんな方は、
「塩分相当量1g=ナトリウム393mg」を覚えておきましょう!
すると、
『ナトリウム量÷393mg』で食塩相当量が算出されます。
『○○÷393』の計算式を覚えていれば、お店でもスマホの電卓ですぐに計算できますね♪
ナトリウム・食塩・塩分の違いについて
ナトリウム
ナトリウムは、人間の体内に100gほど含まれている元素です。
しかも細胞内外のミネラルのバランスを保つために必要不可欠ともいえる元素になります。
また食べ物を食べる際には、ナトリウムイオンと塩素イオンとが結合した食塩という形で摂取されるようになります。
そして体内に摂取された後は、小腸で吸収されてそのほとんどが腎臓から尿へと排出されます。
そのため体内におけるナトリウム量は、腎臓で調節されるようになっています。
食塩
食塩とは、天日塩や岩塩を原料としており食用としてスーパーなどで気軽に購入することができます。
具体的な成分については、塩化ナトリウムの純度が99%以上で炭化マグネシウム0.4%を合わせて作られています。
しかも塩化ナトリウム以外のミネラル成分がほとんど除去された精製塩のため、塩分濃度が極めて高く苦みはないけれど辛いのが大きな特徴です。
塩分
塩分とは、塩化ナトリウム(NaCl)99%以上で構成されたものをいいます。
しかもミネラル成分は、1種類のみとなります。
従って通常の食塩とは違って、塩味だけしか感じることができません。
一般的には、海水を使って人工的に抽出されたものをいいます。
おまけに体内に摂取すると、血管が収縮されるような働きがあります。
そうしたことから高血圧症や心臓疾患の方は、できるだけ控えるようにする必要があります。
ナトリウムと食塩の表示について
従来の表示について
従来の食塩の表示は『ナトリウム』と表示されていました。
2015年4月1日に新たな法律「食品表示法」が施行されました。
それ以前は、食品衛生法・JAS法・健康増進法といったそれぞれ異なる3つの法律に基づくもので、複雑すぎて分かりにくいといわれてました。
そのため2015年に施行された「食品表示法」は、食品衛生法・JAS法・健康増進法といった3つの法律に基づいたそれぞれ異なる表示を統合した表示方法といえます。
ナトリウムを食塩相当量として表示するようになった新表示
2015年に施行された「食品表示法」により、「ナトリウム」表示に「食塩相当量」という表示を付け加えないといけなくなりました。
この食品相当量とは、すでにご紹介したナトリウムから食品相当量を換算する計算式で算出することができます。
こうした換算をメーカー側が事前に算出した上で表示するということになります。
従来からの旧表示では、小数点以下の最小表示までは決められてはいませんでした。ところが新表示では、小数点第一位まで表示しないといけないというルールに変更されています。
食品メーカー側としてはパッケージの変更等ありますので、現在はまだ表示の移行中で、2020年3月末までに「食塩相当量」の表記をしないといけません。
まとめ
ナトリウムと食塩相当量の違いは分かりましたか?
これからナトリウム表記は食塩相当量表記に変わっていきます。
しかし、まだまだナトリウム表記のままの食品や飲料水も多く存在しますので、そんな時は今回ご紹介した計算式で食塩相当量を算出してみて下さい。